当院では保険診療の白内障手術(単焦点眼内レンズ)のほか、選定療養を使用した多焦点眼内レンズを用いた白内障手術も行っております。多焦点レンズは遠方も手元もよく見える遠近両用の眼内レンズのため、術後に裸眼で見える範囲が広がり、眼鏡を使う必要性が少なくなります。
多焦点眼内レンズにもいくつか種類があり、主に夜間や室内での見え方など、手術を受けられる方の生活環境や見え方についての希望に応じて使用するレンズを決定します。
※ 選定療養とは、健康保険適用外の治療を追加費用負担することで、保険適用の治療と合わせて受けることができる制度です。
当院は2024年7月から多焦点眼内レンズを用いた白内障手術が選定療養で実施できることとなり、当院でも選定療養をご利用して受けていただくことが可能です。
多焦点眼内レンズを希望される方へ
当院における白内障手術では、それぞれの方の眼の状態に応じて最適な眼内レンズを選択しております。このため、すべての方が多焦点眼内レンズの適応となる訳ではありません。角膜乱視が強かったり、白内障のほかに眼の病気・異常がある方は、希望されても多焦点眼内レンズの適応とならない場合がありますのでご了承ください。
■眼内レンズには「単焦点」と「多焦点」があります
- 単焦点眼内レンズ
- 遠方など、1か所しかピントが合いません
老眼や近視の人が眼鏡を使用するように、術後に眼鏡を使用する必要があります。
- 多焦点眼内レンズ
- 近方・中間・遠方の複数の距離にピントが合います
術後に裸眼で見える範囲が広がり、眼鏡を使う必要性が少なくなります。
■焦点距離の一例
- ◎20~30cm
- ◎30~40cm
- ◎40~60cm
- ◎50~100cm